私が実現したい世界像vol.1の続きです。
基本食を設定し、食事を立て直す
退職し、まず私が着手したもの。それは食生活のものさしづくりでした。それまではものさしがないままに、週1テキトーに宅配生協で買いだめして、週末作り置き。作り置きができな買った時は、半調理品や外食も多かった。
私たちは食べたものからつくられる。それはもちろんわかっている。わかっていれど、食事に手をかける時間も気力もほとんどない。であれば、「シンプル調理で身体にとって本質的な内容、しかも美味しい食事」について考えたかったのです。
そこで今講座を実施させてもらってる自然食BIOさんが行なっているマクロビ教室「リマクッキングスクール」に通いました。
マクロビを習って、白ごはんと調味料の砂糖をやめ、塩で野菜の苦味を抜き甘さを引き出すように。一方タンパク質を肉魚以外で補うのは私には調理のハードルが高かったので一緒に酵素たっぷりの野菜と共に食べることに。試行錯誤の末たどり着いたのが「一汁一菜、毒消し料理」でした。
●主食のごはんはミネラルも摂りたいので酵素玄米か雑穀
●野菜がそこそこ入った汁物
●旬の野菜を蒸しただけの簡単副菜
●肉か魚、卵などのタンパク質もとるけどなるべく消化に負担がかからないよう大根やじゃがいもなどと共に
これが我が家の基本食となりました。型ができたから、これでいいのかと迷うことが減り、加工食品を食べることもなくなり娘の湿疹は少し落ち着きました。
手早く即効性があるフィトテラピー
マクロビは食べ物で不調をケアする方法もなかなか充実しており、私も片っ端から試していきました。例えば今も重宝しているのが子どもの発熱時の葛湯。熱が出始めに葛湯を飲ませると夜中に発汗し、翌朝は熱が下がるのです。
この葛湯体験は本当に衝撃で。もっと早く知っておけば、あんなに病児保育に行かせることもなかったのにと思わずにはいられませんでした。
とはいえマクロビのケアは手間がかかるというのも事実。例えば高熱時に飲むケアとして、腸の酸化熱を鎮静する「第一大根湯」あります。インフルエンザを患った為、薬を使わず第一大根湯にチャレンジしました。
熱は40度近く。フラフラしながら、大根と生姜をおろし、醤油を入れ、3年番茶飲み干し布団をかぶる。と発汗するまで続けること3回……。
これはもう無理だと悟った。高熱で大根をおろすのきつすぎです。並行して勉強を進めていたハーブやアロマといったフィトテラピーの必要性を痛感したのでした。
鼻炎がひどくなったらエルダーフラワー、頭痛にラベンダーの精油、喉のヒリヒリにかりんのはちみつ漬け、目のかゆみのコーンフラワー、生理痛にチェストベリー。どうしてもこじらせたら漢方を飲む。自分も子どももプチ不調はどんどん克服し、どんどん元気を取り戻していきました。
すると周りの人の不調も見過ごせなくなり、相談も増えて、ハーブを飲んでもらうように。フィトテラピーは周りの人のプチ不調もどんどん解決していきました。
決定的だったビワの葉エキス
それでも娘の湿疹だけはコントロールが難しかったのです。ごはんを変えて軽度にはなった。でもやはりブツブツが出てくる。なぜブツブツが出るのか。リサーチと観察を続けた結果、ある時湿疹の根本原因が「植物油脂」であることが判明しました。
原因がわかると対策がたてられます。娘の食事から植物油脂を抜けばいいのです。でも、植物油脂フリーは大変。加工されているもののほとんどに植物油脂が入っています。外食ができないんですよね。うどんや寿司ぐらいです。あと無添加おやつでも菜種油などを使っていることが多いので、おやつも限られる。
食事に気をつけていても汗やプールの塩素で皮膚が荒れやすい夏や季節の変わり目、食のコントロールが難しくなる年末年始など、どうしても湿疹が出てしまうことがあります。ステロイドの代わりに出されたモクタールも効かない、色々試しましたが全部だめ。
娘のブツブツを鎮静させたもの。それはビワの葉エキスでした。マクロビのお手当にも、フィトテラピーのテキストにも、漢方テキストにも、ビワの葉の湿疹鎮静についてしっかりとした記述はありません。これが明記されているのは、昨年お亡くなりになった日本の自然療法家の東城百合子さんの著作のみ。
もう、生後2ヶ月からずっと娘のブツブツに悩みいろんなことを試してきてダメだったから、こんなにも身近にあるビワの葉が湿疹に効いてくれたことは私にとって決定的でした。
もちろんビワの葉エキスを塗ることが根本治療ではありません。湿疹の根本治療は娘の体内に溜まってしまっていた炎症の元の過酸化脂質を排出させること。ただそれを皮膚から排出させない方法が必要でした。それをビワの葉がやってくれた。
免疫抑制の光と闇
ビワの葉エキスとステロイドは何が違うのか?
ステロイドは数回塗ればツルツルになる。でもビワの葉エキスはブツブツは引っ込みますがツルツルにはなりません。炎症の鎮静、つまり免疫抑制をしてくれる作用は同じですが、強さが全く違います。有効成分の塊である医薬品と有効成分のみでなく数百という複合成分でできた薬用植物。薬用植物の作用は穏やかです。
でも、穏やかで十分なんです。免疫は必要なもの。継続的な免疫抑制は自分の持っている免疫の力を弱めてしまうとともに、本来排出すべき炎症の火種をずっと抱えたままになってしまうため、炎症と免疫抑制の終わらないいたちごっこになってしまいます。免疫抑制の光と闇を頭に入れておく必要があります。
ビワの葉の穏やかな鎮静作用で皮膚のバリアを今以上に壊れないように時間を稼ぐ。その間、細胞修復が得意なカレンデュラと皮脂膜のように皮膚のバリア機能の代わりとなってくるシアバターで、壊れた皮膚のバリア機能を補強する。同時に、体内の過酸化脂質を増やさないようにしつつ、余分な過酸化脂質は本来の排出器官である肛門から出て行ってもらう。それらを辛抱強く2年続け、娘は乳幼児アトピーを克服していきました。
今は母子ともども医薬品を使うこともなく、不調の時は植物と休養で治りますし、悩みの種だった娘の乳幼児アトピーもなくなりました。植物のもつ薬理作用に救われ、感動してきた3年間でした。
私が実現したい世界像vol.3へ続く。
by PHYTO REMEDY フィトレメディ 溝渕史乃